Nature ハイライト
Cover Story:こころの健康が目指す新世界:世界的な意識の高まりを世界的活動へと向ける
Nature 532, 7597
メンタルヘルス、つまりこころの健康に関連する疾患は世界中で能力障害の最大の原因となっている。そして、こうした事実への政治的意識は、世界保健機構(WHO)などの国際的組織の最近の努力によって高まりつつある。今週号のComment(p.25)では、米国立精神衛生研究所のP CollinsとWHOのS Saxenaが、このような世界的関心の高まりを世界的行動につなぐことの重要性を強調している。そのために、計画の実行、訓練、臨床的介入と公衆衛生対策の全部が包括される6つの実際的な提案を行っており、これらはどこにでも居る傷つきやすい人々が必要とするこころのケアに応えるためのものだ。注目を浴びている急成長分野の1つはスマートフォン用のアプリケーションソフトウエアである。だが、News Feature(p.20)で指摘されているように、アプリケーション開発技術は医学的裏付けがなされるよりずっと速く進展しつつあり、検証が間に合わないのが実情だ。
2016年4月7日号の Nature ハイライト
生物地球化学:土壌管理で気候変動を緩和する
神経科学:神経発達障害に見られるPTCHD1欠失
微生物学:ヒト真菌病原体で見つかった毒素
素粒子宇宙物理学:近傍の超新星の同位体記録
気候科学:過去12世紀の水文気候変動
生物地理学:最終氷期極大期以後の島の生物多様性
神経科学:捕食者のにおいに応答する神経回路
幹細胞:半数体のヒト幹細胞
免疫学:Lypd8は上皮から微生物相を隔離する
構造生物学:レナリドミドはがんタンパク質を分解の標的にする