Nature ハイライト
エピジェネティクス:哺乳類ゲノムにおけるN6-アデニンのメチル化
Nature 532, 7599
原核生物や藻類、線虫、昆虫のDNAではアデニンの6位のメチル化がすでに見つかっているが、哺乳類の細胞では、DNAのメチル化はシトシンの5位にのみ起こると考えられていた。しかし今回、マウスの胚性幹細胞で、DNA修飾のもう1つの形態としてN6-メチルアデニンが存在することが明らかになった。また、Alkbh1遺伝子がN6-メチルアデニンの脱メチル化酵素をコードしていることも分かった。N6-メチルアデニンの蓄積は、進化的に新しいLINE-1トランスポゾン群で見られることから、N6-メチルアデニンはエピジェネティックなサイレンシングに関与している可能性がある。
2016年4月21日号の Nature ハイライト
幹細胞:骨髄血管の専門化
エピジェネティクス:哺乳類ゲノムにおけるN6-アデニンのメチル化
構造生物学:抗うつ剤の構造活性相関
宇宙物理学:孤立銀河に見つかった超大質量ブラックホール
超伝導:クーパー対凝縮体の可視化
考古学:フローレス原人の年代はもっと古かった
神経科学:皮質興奮性ネットワークのコネクトミクス
細胞生物学:マグネシウムイオンを用いる生物時計
幹細胞:加齢に関連した骨髄の変化
微生物学:CRISPR–Cas免疫に見られる多様性