Nature ハイライト

細胞生物学:マグネシウムイオンを用いる生物時計

Nature 532, 7599

生物の生理と行動とを協調させる周期的な遺伝子発現パターンに概日時計が関与していることは、ずっと以前から知られていた。さらに最近になって生化学的振動子の存在が突き止められ、これらにも周期的変化が見られ、生理学的性質に影響を与えていることが明らかになった。今回G van Ooijenたちは、細胞内Mg2+濃度の変化に概日リズムが見られることを報告している。この概日リズムはヒト細胞と単細胞藻類の両方に存在するらしい。Mg2+がATPの補因子として重要であることを考えると、このイオンの濃度変動は一日周期での細胞のエネルギー消費を調節している可能性がある。

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