Nature ハイライト
宇宙物理学:孤立銀河に見つかった超大質量ブラックホール
Nature 532, 7599
楕円銀河NGC 1600は、より暗い銀河団とゆるく結び付いているものの、おおむね孤立銀河と考えられている。J Thomasたちは今回、質量が太陽質量の170億倍という巨大ブラックホールをNGC 1600の中心に発見したことを報告している。極めて多くの銀河を持つ銀河団の外側の環境でそうしたサイズのブラックホールが見つかるのは、今回が初めてである。著者たちは、このブラックホールを、2017年に稼働開始予定の、世界中の9基の電波望遠鏡をリンクさせる「事象の地平線」望遠鏡(Event Horizon Telescope)を使って一般相対性理論を検証する研究の候補天体として提案している。
2016年4月21日号の Nature ハイライト
幹細胞:骨髄血管の専門化
エピジェネティクス:哺乳類ゲノムにおけるN6-アデニンのメチル化
構造生物学:抗うつ剤の構造活性相関
宇宙物理学:孤立銀河に見つかった超大質量ブラックホール
超伝導:クーパー対凝縮体の可視化
考古学:フローレス原人の年代はもっと古かった
神経科学:皮質興奮性ネットワークのコネクトミクス
細胞生物学:マグネシウムイオンを用いる生物時計
幹細胞:加齢に関連した骨髄の変化
微生物学:CRISPR–Cas免疫に見られる多様性