Nature ハイライト
免疫学:オートファジーとループスの病因
Nature 533, 7601
非標準的なオートファジーであるLAP(LC3-associated phagocytosis)に欠陥があるマウスでは、自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスに似た病態が見られることを、今回J Martinezたちが実証した。LAPに欠陥のあるマウスでは、細胞死を起こしている細胞は貪食されるが分解されず、その結果血清中の抗DNA抗体レベルが上昇し、炎症性サイトカイン量が増加して、腎疾患につながる。この影響は標準的なオートファジーとは無関係である。これらの知見は、全身性エリテマトーデスの制御に関して、死につつある細胞の除去、オートファジー過程と炎症の間に結び付きがあることを示している。
2016年5月5日号の Nature ハイライト
核物理学:原子核時計を実現するときが来たのか
神経科学:何枚もの視覚野地図
生物工学:害虫のBt毒素耐性に打ち勝つ
材料科学:新しい極性金属、理論から合成へ
幹細胞:パーキンソン病におけるSNCA遺伝子
エボラウイルス:致死的エボラウイルス病が示す免疫学的マーカー
ウイルス学:HIV-1感染に対する免疫学的予防
免疫学:オートファジーとループスの病因
細胞生物学:単一タンパク質が触媒するユビキチン化
遺伝子工学:幹細胞のCRISPR/Cas9による編集