Nature ハイライト

免疫学:オートファジーとループスの病因

Nature 533, 7601

非標準的なオートファジーであるLAP(LC3-associated phagocytosis)に欠陥があるマウスでは、自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスに似た病態が見られることを、今回J Martinezたちが実証した。LAPに欠陥のあるマウスでは、細胞死を起こしている細胞は貪食されるが分解されず、その結果血清中の抗DNA抗体レベルが上昇し、炎症性サイトカイン量が増加して、腎疾患につながる。この影響は標準的なオートファジーとは無関係である。これらの知見は、全身性エリテマトーデスの制御に関して、死につつある細胞の除去、オートファジー過程と炎症の間に結び付きがあることを示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度