Nature ハイライト
神経免疫学:ウエストナイルウイルスに関連した認知障害
Nature 534, 7608
ウエストナイルウイルス(WNV)性疾患の患者の大半が、記憶障害など、認知機能に関わる兆候や症状を経験しているが、このような障害を引き起こす原因機構はほとんど分かっていない。R Kleinたちは今回、WNV感染後に海馬で補体を介したシナプスの刈り込み(剪定)が亢進していることを明らかにした。この刈り込みにはミクログリアが必要で、同じ機構で起こる発生時のシナプス刈り込みによく似ていた。補体かミクログリアが欠失している動物では、感染しても、WNVの誘発する記憶障害が起こらなかった。
2016年6月23日号の Nature ハイライト
素粒子物理学:ハドロンを作る
神経生理学:機械的疼痛を調節するNav1.1チャネル
遺伝学:自然の遺伝的多様性とプロテオーム
構造生物学:TRPV6 Ca2+チャネルの構造
宇宙物理学:ブラックホール合体の検出に向けたロードマップ
量子物理学:素粒子物理学を模倣する4つのイオン
神経免疫学:ウエストナイルウイルスに関連した認知障害
細胞生物学:栄養飢餓状態でのオートファジーの誘導
発生学:ヒト受精複合体の構造
プロテオミクス:低分子プローブの発見