Nature ハイライト
Cover Story:睡眠を支配する:睡眠・覚醒サイクルの回路図解明を目指して
Nature 538, 7623
睡眠・覚醒サイクルを制御する神経回路の解明は、まだ不完全である。しかし、光遺伝学や薬理遺伝学、生体内カルシウム画像化法やウイルス導入による回路追跡法などで新しい手法が使えるようになり、それに加えてマウスの遺伝学的研究の進歩もあって、睡眠にまつわる謎の多くに取り組むことが可能と思われる状況になってきている。今週号のReviewではF WeberとY Danが、睡眠回路研究の現況を解説し、壮大なゴールに向かう道筋を示している。この研究におけるゴールとは、睡眠・覚醒を制御するネットワークの包括的回路図を明らかにし、それを構成する各種の細胞の機能的役割と細胞間相互作用の詳細を解き明かすことである。
2016年10月6日号の Nature ハイライト
構造生物学:Ton複合体の構造と機能
構造生物学:ヒトP2X3受容体のゲート開閉サイクル
惑星科学:67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の有機物質
化学:メタン生成の少ない、バイオマスからの低級オレフィン合成
生物地球化学:全球の化石燃料メタンの排出量の修正
人類移動:気候に駆動された人類の移動
神経科学:ニューロン可塑性の機序
幹細胞:がん幹細胞は脂質利用に依存する
がん:p53がん抑制因子でのアセチル化
細胞生物学:ヒトのミトコンドリア複合体Iの組み立て