Nature ハイライト
細胞生物学:ヒトのミトコンドリア複合体Iの組み立て
Nature 538, 7623
複合体Iをはじめとする呼吸鎖複合体は細胞のエネルギー分子であるATPを産生するので、その機能不全はパーキンソン病や老化など、さまざまな病気に結び付く。ヒト複合体Iは、その酵素機能に不可欠な14個のコアサブユニットの他に31個の補助サブユニットを持つ。これらの補助サブユニットは、会合因子の働きでコアサブユニットに付加される。M Ryanたちは今回、ゲノム編集技術を大規模なプロテオーム解析と組み合わせて、さまざまな補助サブユニットの必要性をヒト細胞で調べた。そのデータから、複合体Iのモジュールの組み立てについての手掛かりが得られ、新しい会合因子も見つかった。
2016年10月6日号の Nature ハイライト
構造生物学:Ton複合体の構造と機能
構造生物学:ヒトP2X3受容体のゲート開閉サイクル
惑星科学:67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の有機物質
化学:メタン生成の少ない、バイオマスからの低級オレフィン合成
生物地球化学:全球の化石燃料メタンの排出量の修正
人類移動:気候に駆動された人類の移動
神経科学:ニューロン可塑性の機序
幹細胞:がん幹細胞は脂質利用に依存する
がん:p53がん抑制因子でのアセチル化
細胞生物学:ヒトのミトコンドリア複合体Iの組み立て