Nature ハイライト
細胞生物学:ClpC–ClpPタンパク質分解複合体の分解シグナル
Nature 539, 7627
真核細胞では、タンパク質のユビキチン化がプロテアソームでの分解の標識となるが、細菌の場合、これに対応するClpプロテアーゼに類似の標識システムが存在するかどうかは不明である。今回T Clausenたちは、McsBキナーゼによるアルギニンのリン酸化が、グラム陽性細菌でのプロテアソームによるタンパク質分解の一般的な翻訳後標識として機能していることを報告している。Clpにより分解される全タンパク質の少なくとも25%が、この様式で標識されていた。こうしたホスホアルギニン依存性の分解経路は、in vivoでのタンパク質毒性ストレスへの対応に必須である。
2016年11月3日号の Nature ハイライト
構造生物学:蚊に効果がある殺幼虫物質BinABの構造
細胞生物学:ClpC–ClpPタンパク質分解複合体の分解シグナル
細胞生物学:がん細胞におけるテロメアの維持
生物工学:REXERを使ったコドンの置換
素粒子物理学:暗黒物質を見通す窓としてアクシオンを評価する
物性物理学:極低温のルビジウム87をかき混ぜるのではなく揺さぶる
地球力学:下部マントル条件でのブリッジマナイトのふるまい
考古学:サルが作った剥片石器
免疫抑制:骨髄前駆細胞の解析
がん:腎臓がんでのHIF-2阻害剤の働き