Nature ハイライト

細胞生物学:がん細胞におけるテロメアの維持

Nature 539, 7627

がん細胞の増殖力と持続性を支える特徴の1つは、継続的に分裂を繰り返してもテロメア長を維持できる能力である。テロメラーゼを使わないでテロメアを伸長する機構が、がんの10%程度で見つかっていて、これはテロメアの代替伸長(alternative lengthening of telomeres;ALT)と名付けられている。今回R Greenbergたちは、ALT陽性がん細胞では特殊なレプリソームが形成され、このレプリソームは、テロメアで二本鎖切断部位を起点としてDNAの長い塩基配列を合成できることを示している。これは、多くのカノニカルな、複製に関与する修復因子や相同組換えに関与する修復因子とは関係のない過程である。

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