Nature ハイライト
生物工学:REXERを使ったコドンの置換
Nature 539, 7627
REXER(Replicon EXcision for Enhanced genome engineering through programmed Recombination)は、大腸菌(Escherichia coli)ゲノムにDNAの大きな断片を挿入できる新しい手法で、これを繰り返せば、ゲノムの大きな領域を合成DNAで置換できる。今回J Chinたちは、この方法が大腸菌オペロンの大規模なリコーディングに応用できることを示しており、また同義コドン置換スキームの許容性を系統立てて調べ、リコーディングに抵抗性を示す特異的部位を明らかにしている。この手法はさらに、合成ゲノムの生成を加速する手段としても利用できるかもしれない。
2016年11月3日号の Nature ハイライト
構造生物学:蚊に効果がある殺幼虫物質BinABの構造
細胞生物学:ClpC–ClpPタンパク質分解複合体の分解シグナル
細胞生物学:がん細胞におけるテロメアの維持
生物工学:REXERを使ったコドンの置換
素粒子物理学:暗黒物質を見通す窓としてアクシオンを評価する
物性物理学:極低温のルビジウム87をかき混ぜるのではなく揺さぶる
地球力学:下部マントル条件でのブリッジマナイトのふるまい
考古学:サルが作った剥片石器
免疫抑制:骨髄前駆細胞の解析
がん:腎臓がんでのHIF-2阻害剤の働き