Nature ハイライト
進化生物学:古い生物の新しい歯
Nature 539, 7628
子どもの乳歯が脱落するとき、抜け落ちるのは歯冠で、歯根は吸収される。こうした吸収型の歯の脱落は、我々の遠い祖先に当たる硬骨魚類の全てに見られる原始的なパターンであるらしいことが今回示された。P Ahlbergたちは、4億2400万年前のステム群硬骨魚類アンドレオレピスの一種Andreolepis hedeiの歯列について三次元構造を明らかにし、換歯に関する新たな情報を得た。その結果、アンドレオレピスの歯の脱落は、基部組織の吸収によって起こっていたことが分かった。これは、この現象が確認された最古の例で、硬骨魚類の原始的な換歯様式である可能性がある。
2016年11月10日号の Nature ハイライト
進化生物学:古い生物の新しい歯
進化遺伝学:Osteocrinは霊長類の脳の発生で働く因子である
社会行動学:個体群密度に応じた線虫の行動
光物理学:単一分子運動の映画
化学:活性化されていない脂肪族C–H結合の官能基化
環境科学:オーストラリア内陸の乾燥地帯に最初に踏み入った人類の痕跡
神経障害:脊髄損傷後の霊長類での歩行運動の回復
幹細胞:in vitroで再構築されたマウスの雌性生殖系列
がん幹細胞:白血病では変異が生じた微小環境が存在する
がん幹細胞:乏突起膠腫に見られるがん幹細胞