Nature ハイライト
神経科学:アストロサイトのカルシウム信号とリンクした行動
Nature 539, 7629
グリア細胞のカルシウム信号は神経機能に関与すると提唱されているが、その証拠はまだ間接的で断片的である。しかし今回、M Freemanたちは、ショウジョウバエ(Drosophila)のアストロサイトで、オクトパミン/チラミン受容体(Oct-TyrR)とTRP(transient receptor potential)チャネルのWater witch(Wtrw)が、2種類のニューロン間の神経調節と、幼虫の感覚駆動性行動に不可欠であることを報告している。この研究により、アストロサイトのカルシウム信号が神経回路機能と動物行動において必須の仲介要素であることが初めてin vivoで実証された。
2016年11月17日号の Nature ハイライト
神経科学:睡眠パターンを制御する遺伝子
幹細胞生物工学:造血幹細胞での遺伝子ターゲッティング
がんの代謝:LKB1に関連するがんでのエピジェネティック機構
微生物学:環境中の非メタン炭化水素の酸化
高分子:ウエアラブルエレクトロニクス用の新しいポリマー
地球化学:沈み込み帯の流体のpHと岩石の化学的性質
生態学:植物の栄養と害虫に対する脆弱性
神経科学:アストロサイトのカルシウム信号とリンクした行動
免疫学:マクロファージのPI 3キナーゼγは免疫抑制を制御する
免疫学:チェックポイント阻害に対する耐性の原因
分子生物学:Hsp70の作用の新規な機構
遺伝子調節:lncRNA機能の探索