Nature ハイライト
環境科学:地球規模の持続可能性の目標を達成する
Nature 544, 7649
2015年に、世界の指導者たちは、国連の持続可能性アジェンダの一部として、17の持続可能な開発目標を採択した。これは、2030年までに達成すべき169のターゲットを明記している。今回、食料生産、水資源、生物多様性などの生態系サービスを支えているオーストラリアの陸域について、国家規模で複数のターゲットが達成される可能性が調べられている。著者たちは、648の妥当なシナリオについて統合陸域システムモデルを用いて検討し、国内の土地利用政策、炭素排出量削減目標、土地利用の変化などの数多くの要因の影響を受けやすく、複数のターゲットが同時に実現されることはまれであることを見いだした。あまり野心的でないターゲットを設定すれば、達成率は高くなるが、持続可能性の実現性は低くなるため、持続可能性を実現する効率的な介入を確保するには、複数の分野にまたがる地球規模で調整された解析が必要になる。
2017年4月13日号の Nature ハイライト
進化学:アボリジニの最初の移動経路
生理学:脂質による寿命延長
構造生物学:明らかになったメディエーターの柔軟性
天文学:ガスのアウトフローの中で誕生する星
生物物理学:単層上皮のトポロジカル欠陥の機能的役割
環境科学:地球規模の持続可能性の目標を達成する
海洋保全:魚の分け合いに損はなし
保全ゲノミクス:オニヒトデのゲノム解読
遺伝学:ヒトの遺伝子ノックアウト研究
神経科学:Myt1lは非ニューロン性運命を抑制する