Nature ハイライト
がん:髄芽腫ゲノムの全体像
Nature 547, 7663
髄芽腫は小児期に発症する悪性度の高い脳腫瘍である。P Northcottたちは今回、その腫瘍全体のゲノムの特性を明らかにするために、491の髄芽腫について行った全ゲノム塩基配列解読の結果を解析し、新たなドライバーと変異シグネチャーを明らかにしている。1256の髄芽腫試料のメチル化プロファイリングをはじめとした彼らの統合ゲノミクス解析から、サブグループ特異的なドライバー変異が明らかになり、新たな腫瘍サブタイプの存在が示唆された。これらのドライバー変異は、特性があまり明らかになっていないグループ3とグループ4に属する患者の多くに割り当てられた。これら2つのグループは合わせて髄芽腫全体の60%以上を占める。
2017年7月20日号の Nature ハイライト
生物物理学:リボソームが自己を組み立てる仕組み
考古学:オーストラリアへの到達年代がさらに早まった
がん:髄芽腫ゲノムの全体像
免疫学:ドーパミンが免疫応答を促進する
物性物理学:ワイル半金属のカイラル異常に加わった新しい要素
画像化技術:磁化の新しい観察方法
疫学:肥満症と活動的不平等との関係
神経科学:乳児が見る社会的光景
がん:脳腫瘍での転写因子のin vivoスクリーニング
構造生物学:カリウムチャネルのゲートを守る結合ポケット