Nature ハイライト
生物物理学:リボソームが自己を組み立てる仕組み
Nature 547, 7663
リボソームでは、少数のリボソームRNAが構造の骨格をなしており、一般に質量の大半を占めているが、この巨大分子複合体を完成させるには、他に数十ものリボソームタンパク質が必要となる。これらの構成要素は全て化学量論量だけ必要になるが、リボソームタンパク質の生成は非常に複雑で、それはリボソームが、自己の新たなコピーを作製するために必要なリボソームタンパク質全てを翻訳しなくてはならないからである。今回J Paulssonたちは、リボソームの特徴を数学的に解析し、それらがいかに自己触媒的な組み立てのために最適化されているかを説明している。例えば、リボソームタンパク質は、同じような長さの短いタンパク質が多数そろったときにその生成が最大になることが明らかになった。
2017年7月20日号の Nature ハイライト
生物物理学:リボソームが自己を組み立てる仕組み
考古学:オーストラリアへの到達年代がさらに早まった
がん:髄芽腫ゲノムの全体像
免疫学:ドーパミンが免疫応答を促進する
物性物理学:ワイル半金属のカイラル異常に加わった新しい要素
画像化技術:磁化の新しい観察方法
疫学:肥満症と活動的不平等との関係
神経科学:乳児が見る社会的光景
がん:脳腫瘍での転写因子のin vivoスクリーニング
構造生物学:カリウムチャネルのゲートを守る結合ポケット