Nature ハイライト
発生学:CRISPRにより修正された変異
Nature 548, 7668
ヒト胚の病原性変異の修正にゲノム編集を適用できる可能性はあるが、効率や安全性についての懸念が最も重要である。S Mitalipovたちは今回、CRISPR–Cas9を用い、ヒト胚で遺伝性心筋症の変異を修正した。著者たちは、実験条件の最適化によってモザイクを顕著に減らせることを示し、さらに、このヘテロ接合性変異については、ヒト胚において野生型対立遺伝子を鋳型として使うと、CRISPR–Cas9誘発性の切断が優先的に修復されるようであることを報告している。これらの結果は、ヒトの生殖系列の編集の有用性や課題についての我々の理解を深める。
2017年8月24日号の Nature ハイライト
微生物学:新生児の敗血症を減らす
発生学:CRISPRにより修正された変異
天文学:重力波を使ってブラックホールのスピンの向きを見分ける
化学:分子メモリーが動作する温度の上昇に高まる期待
大気科学:過去のメタン放出量を再評価する
遺伝学:ハエの翅の進化を予測する
幹細胞:胃組織の維持
幹細胞:血液幹細胞のバーコードによる追跡
細胞生物学:放射線と遺伝毒性物質によるがん複合治療における細胞周期の影響
がん:CDK4/6阻害剤の抗腫瘍効果