Nature ハイライト
がん:CDK4/6阻害剤の抗腫瘍効果
Nature 548, 7668
CDK4/6阻害剤は、現在、乳がんに対する臨床試験が行われている。CDK4/6阻害剤は細胞分裂抑制効果を誘導することが知られている。今回著者たちは、CDK4/6阻害剤の治療効果に関わるであろう新たな効果を明らかにしている。CDK4/6阻害剤は、腫瘍細胞抗原提示の増加と制御性T細胞の増殖の抑制の両方によって、抗腫瘍免疫を増強する。これらの効果は、それぞれ投与後のDNMT1の発現減少と関連している。in vivoにおいて、CDK4/6阻害剤とチェックポイント阻害を組み合わせることで、より強い抗腫瘍効果が得られる。
2017年8月24日号の Nature ハイライト
微生物学:新生児の敗血症を減らす
発生学:CRISPRにより修正された変異
天文学:重力波を使ってブラックホールのスピンの向きを見分ける
化学:分子メモリーが動作する温度の上昇に高まる期待
大気科学:過去のメタン放出量を再評価する
遺伝学:ハエの翅の進化を予測する
幹細胞:胃組織の維持
幹細胞:血液幹細胞のバーコードによる追跡
細胞生物学:放射線と遺伝毒性物質によるがん複合治療における細胞周期の影響
がん:CDK4/6阻害剤の抗腫瘍効果