Nature ハイライト
細胞生物学:放射線と遺伝毒性物質によるがん複合治療における細胞周期の影響
Nature 548, 7668
電離放射線と遺伝毒性物質によるがん治療は、自然免疫機構を誘導し、炎症性サイトカインの産生を増加させる。この応答は治療の数日後に起こるが、こうした遅発性の性質についてはよく分かっていない。今回R Greenbergたちは、がん細胞における有糸分裂、微小核形成およびパターン認識受容体cGASが関与するDNA損傷誘導性炎症シグナル伝達の間の関連を報告している。細胞周期の時間的調節が、遺伝毒性物質や免疫チェックポイント阻害剤を用いる治療法を考える上で重要であると、著者たちは助言している。
2017年8月24日号の Nature ハイライト
微生物学:新生児の敗血症を減らす
発生学:CRISPRにより修正された変異
天文学:重力波を使ってブラックホールのスピンの向きを見分ける
化学:分子メモリーが動作する温度の上昇に高まる期待
大気科学:過去のメタン放出量を再評価する
遺伝学:ハエの翅の進化を予測する
幹細胞:胃組織の維持
幹細胞:血液幹細胞のバーコードによる追跡
細胞生物学:放射線と遺伝毒性物質によるがん複合治療における細胞周期の影響
がん:CDK4/6阻害剤の抗腫瘍効果