Nature ハイライト
化学:分子メモリーが動作する温度の上昇に高まる期待
Nature 548, 7668
磁気双安定性を示す分子が発見されたことで、そうした分子系が磁気データ記憶装置の微小構成要素として利用できるとの期待が高まった。しかし、四半世紀に及ぶ研究にもかかわらず、こうした分子が望ましい磁気特性を示す温度は、期待に背いて低いままである。今回C Goodwinたちは、最高で60 Kという温度で磁気双安定性を示すジスプロソセニウム分子錯体を合成し特性評価したことを報告している。この温度は、応用が現実味を帯び始める液体窒素温度にもう少しで届きそうなほどに近い。
2017年8月24日号の Nature ハイライト
微生物学:新生児の敗血症を減らす
発生学:CRISPRにより修正された変異
天文学:重力波を使ってブラックホールのスピンの向きを見分ける
化学:分子メモリーが動作する温度の上昇に高まる期待
大気科学:過去のメタン放出量を再評価する
遺伝学:ハエの翅の進化を予測する
幹細胞:胃組織の維持
幹細胞:血液幹細胞のバーコードによる追跡
細胞生物学:放射線と遺伝毒性物質によるがん複合治療における細胞周期の影響
がん:CDK4/6阻害剤の抗腫瘍効果