Nature ハイライト
神経科学:睡眠誘発ニューロン
Nature 548, 7669
覚醒を促進するニューロン群はすでにさまざまなものが明らかにされているが、睡眠を促進するニューロンの報告例はごくわずかである。今回S Blackshawたちは、不確帯の特定の抑制性ニューロンが睡眠欲求の高進とともに活動性を増し、外側視床下部の覚醒促進ニューロンを抑制することを明らかにしている。この不確帯抑制性ニューロンに発現する転写因子Lhx6を間脳で欠失させると、ノンレム(NREM)睡眠・レム(REM)睡眠をいずれも減少させることができる。Lhx6発現ニューロンの発達と機能を誘導する遺伝子ネットワークをさらに調べることで、睡眠調節に重要な他の因子も明らかにできるかもしれない。
2017年8月31日号の Nature ハイライト
免疫療法:CRISPRスクリーニングによって、がん免疫療法抵抗性を誘導する遺伝子群が明らかに
微生物学:CRISPR干渉におけるセカンドメッセンジャー
生化学:ホルムアルデヒドの解毒が一炭素代謝を促進する
天文学:強い重力レンズの解析を加速させる機械学習
天文学:さそり座の新星は矮新星になっている
ナノ科学:細胞膜に「穴を開ける」分子機械
古気候学:火山由来の炭素が太古の気候を温暖化した
生物地球化学:藻類が大発生したとき
神経科学:睡眠誘発ニューロン
幹細胞:非ヒト霊長類でのパーキンソン病の緩和