Nature ハイライト
幹細胞:非ヒト霊長類でのパーキンソン病の緩和
Nature 548, 7669
パーキンソン病患者の多能性幹細胞から作出したドーパミン作動性(DA)ニューロンの移植による神経機能の回復は、再生医療における長期的な目標の1つである。高橋淳(京都大学)たちは今回、霊長類モデルを用いた非臨床研究で、ヒト誘導多能性幹細胞から作製したそのようなDA前駆細胞をパーキンソン病のサルモデルに移植すると、長期間生存して宿主の脳内で神経突起を伸ばし、中脳のDAニューロンとして機能することを明らかにしている。移植された細胞はさまざまな運動を回復させ、2年後でも腫瘍は観察されなかった。
2017年8月31日号の Nature ハイライト
免疫療法:CRISPRスクリーニングによって、がん免疫療法抵抗性を誘導する遺伝子群が明らかに
微生物学:CRISPR干渉におけるセカンドメッセンジャー
生化学:ホルムアルデヒドの解毒が一炭素代謝を促進する
天文学:強い重力レンズの解析を加速させる機械学習
天文学:さそり座の新星は矮新星になっている
ナノ科学:細胞膜に「穴を開ける」分子機械
古気候学:火山由来の炭素が太古の気候を温暖化した
生物地球化学:藻類が大発生したとき
神経科学:睡眠誘発ニューロン
幹細胞:非ヒト霊長類でのパーキンソン病の緩和