Nature ハイライト
神経科学:一連の予想外な神経事象を追跡する
Nature 549, 7672
コカイン摂取への応答として神経回路の可塑性が変化することは以前の研究で明らかにされているが、薬物投与後に変化する可能性のある神経回路を偏りなしにスクリーニングする方法はこれまでなかった。今回R Malenkaたちは、マウスで腹側被蓋野ニューロンに結合するニューロン群のコカイン投与後の変化を標識・マッピングするために、狂犬病ウイルスを用いた単一シナプス追跡法を適用した。コカイン投与は狂犬病ウイルス接種の前日に行われた。この試みで、これまで知られていなかった淡蒼球外節と腹側被蓋野の間の活動の亢進が明らかになった。この結合追跡戦略は、さまざまな行動経験への応答として起こる、これまで注目されてこなかった回路変化を明らかにするために使えるかもしれない。
2017年9月21日号の Nature ハイライト
神経科学:一連の予想外な神経事象を追跡する
免疫学:ニューロンによる免疫細胞の調節
物性物理学:挟まれたグラフェンが量子相のギャップを埋める
冶金学:工業合金の3D印刷
化学:人工的ジアステレオ異性体
ゲノミクス:ランの起源
神経科学:BRAF変異が脳疾患の原因となる
がん:色素沈着を誘導して皮膚がんを防ぐ
分子進化学:選ばれなかった無数の道
構造生物学:基本転写因子の構造