Nature ハイライト
がん:腫瘍がクロマチン断片を感知する
Nature 550, 7676
老化細胞、つまりもはや分裂も成長もすることができない細胞では、細胞質中にクロマチン断片が観察されている。S Bergerたちは今回、これらの断片が、病原体感染の際に外来性DNAを感知するcGAS–STING経路によって感知されることを示している。この経路の活性化は、炎症性表現型につながり、マウスでは免疫系による腫瘍増殖抑制が可能になる。これらの知見は、他の内在性DNA供給源も炎症性表現型を引き起こし、さまざまな生物学的過程に影響を及ぼしている可能性を示唆している。
2017年10月19日号の Nature ハイライト
生化学:DNA修復におけるBRCA1の新たな役割
構造生物学:イオンチャネルをクローズアップ
素粒子物理学:反陽子の磁気モーメント
コンピューター科学:量子計算をヒッグス粒子に応用する
ナノスケール材料:膜中の間隙サイズのカチオンによる制御
光学材料:寿命の長い有機蓄光体
神経科学:性回路を形作る社会行動
神経生物学:レット症候群を救済するMeCP2
がん:腫瘍がクロマチン断片を感知する
分子生物学:CRISPRの校正