Nature ハイライト
神経科学:探索行動と逃避行動の脳による制御
Nature 553, 7689
動物は、探索行動ではゆっくりしたロコモーション、脅威から逃避するには素早いロコモーションといったように、異なる状況に応じて異なるモードの運動をする必要がある。今回O Kiehnたちはマウスで、楔状核(CnF)と脚橋被蓋核(PPN)という脳幹の2つの神経核の興奮性ニューロンによって左右交互に足を出す歩行が可能になるが、高速の左右同期的なロコモーションに必要なのはCnFのみであることを示している。これら2つの領域の活動と解剖的結合性は、PPNが探索行動を、CnFが逃避行動を支えるとするモデルに符合する。
2018年1月25日号の Nature ハイライト
神経科学:探索行動と逃避行動の脳による制御
構造生物学:代謝ホルモンの作用機構
天文学:初期宇宙における大質量ブラックホール
応用物理学:立体ディスプレイ
地球科学:地球の核の歴史を明らかにする岩石のプリューム
生物工学:免疫細胞間の相互作用をLIPSTICで標識する
がん:腫瘍は代償を払って治療抵抗性を獲得する
幹細胞:エンハンサークラスターが正常細胞やがん細胞の分化を促進する
ウイルス学:KSHVの構造から得られた、ウイルス複製をストップさせるための手掛かり
酵素機構:酵素ICMTの構造