Nature ハイライト
がん:腫瘍は代償を払って治療抵抗性を獲得する
Nature 553, 7689
プリン類似体を用いた白血病の化学療法に対する抵抗性は、プリン代謝酵素NT5C2の機能獲得変異により誘導される。今回著者たちは、抵抗性の獲得が進化的トレードオフであり、NT5C2活性の増加は細胞のプリンヌクレオチドプールを枯渇させることを明らかにしている。抵抗性変異は、がん細胞の適応度を低下させて副次的に脆弱性を生み出し得るため、これを将来的に併用療法に利用できる可能性がある。
2018年1月25日号の Nature ハイライト
神経科学:探索行動と逃避行動の脳による制御
構造生物学:代謝ホルモンの作用機構
天文学:初期宇宙における大質量ブラックホール
応用物理学:立体ディスプレイ
地球科学:地球の核の歴史を明らかにする岩石のプリューム
生物工学:免疫細胞間の相互作用をLIPSTICで標識する
がん:腫瘍は代償を払って治療抵抗性を獲得する
幹細胞:エンハンサークラスターが正常細胞やがん細胞の分化を促進する
ウイルス学:KSHVの構造から得られた、ウイルス複製をストップさせるための手掛かり
酵素機構:酵素ICMTの構造