Nature ハイライト
地球科学:地球の核の歴史を明らかにする岩石のプリューム
Nature 553, 7689
ヨウ素とプルトニウムは、地球マントル内に見られる短寿命元素である。それらが崩壊すると、キセノン同位体異常が生じ、地球の最初期の形成段階の記録が得られる。今回C Jacksonたちは、初期地球内部の条件を模擬した高温高圧下における、液体鉄合金と液体ケイ酸塩の間のヨウ素の分配の測定結果を提示している。彼らは、マントル内部から上昇して生じた現在のプリューム岩に見られるキセノン同位体異常は、初期の高圧核形成段階におけるヨウ素とプルトニウムの分別に起因すると提案している。著者たちは、この段階の核形成に関与したマントルの部分は酸化鉄にも富んでいたため、周囲のマントルより密度が高く、長期にわたって保存されたと思われると結論している。
2018年1月25日号の Nature ハイライト
神経科学:探索行動と逃避行動の脳による制御
構造生物学:代謝ホルモンの作用機構
天文学:初期宇宙における大質量ブラックホール
応用物理学:立体ディスプレイ
地球科学:地球の核の歴史を明らかにする岩石のプリューム
生物工学:免疫細胞間の相互作用をLIPSTICで標識する
がん:腫瘍は代償を払って治療抵抗性を獲得する
幹細胞:エンハンサークラスターが正常細胞やがん細胞の分化を促進する
ウイルス学:KSHVの構造から得られた、ウイルス複製をストップさせるための手掛かり
酵素機構:酵素ICMTの構造