Nature ハイライト
動物行動:社会脳
Nature 554, 7692
一般的知能を決定付けるものとは何か。脳のサイズ、栄養状態、環境要因がそれぞれ役割を果たしているが、最も支持されている考えの1つに、知能は社会的複雑性と関連するとする「社会脳仮説」がある。しかし、これまでの研究の大半は、異なる種間での比較を行っていたために混乱があった。今回B Ashtonたちは、協同繁殖を行う野生のカササギフエガラスという単一の種において、サイズの異なる複数の群れを調べた。その結果、大きな群れで生活するカササギフエガラスは、小さな群れで生活する個体に比べて、課題を解く速度が速いことが明らかになった。課題解決能力の高さは、繁殖の成功につながっていた。
2018年2月15日号の Nature ハイライト
植物科学:ミカン類の広がり
神経科学:バースト活動と抗うつ薬の関係
宇宙物理学:脈動するオーロラ
物性物理学:量子スピン液体を実現するハニカム格子
材料科学:欠陥が結晶を癒す
生態学:魚類の相互作用と生態系の安定性
動物行動:社会脳
神経科学:感覚履歴はどのように行動に影響するか
免疫学:腸内の病原性片利共生生物に対して寛容が生じる機構
細胞生物学:「塀の中」での情報伝達