Nature ハイライト
植物生物学:乾いた葉からの水分損失を防ぐペプチド
Nature 556, 7700
植物の根は水分不足を感知し、植物体の他の部分へその情報を伝えなければならない。このような脱水シグナルに応じて、植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)が葉で蓄積し、蒸散による水分損失を防ぐために気孔開閉を制御する。今回、水分欠乏条件下において根から地上部へシグナルを伝達する分子を探して、高橋史憲(理化学研究所)たちはCLE25と呼ばれるペプチドを特定した。彼らは、この分子は脱水ストレスに応答して、根から維管束を介してシュートへと移動し、そこでBAM受容体と結合し、ABAの発現を調節して気孔を閉鎖させることを報告している。
2018年4月12日号の Nature ハイライト
材料科学:マンガンで充電池がパワーアップ
海洋科学:小氷期以降の大西洋の鉛直循環の弱化
進化学:脊椎動物のRNAウイルスの進化
構造生物学:細菌の光合成複合体の高分解能構造
構造生物学:胃の酸性化の秘密
量子物理学:ループホールの無いランダム性
植物生物学:乾いた葉からの水分損失を防ぐペプチド
幹細胞:心臓の成長を促す
組織再生:肝臓を再生する細胞は肝臓組織全体に分布している
ウイルス学:ブタでのパンデミックを引き起こしたコウモリ