Nature ハイライト
幹細胞:心臓の成長を促す
Nature 556, 7700
ヒト誘導多能性幹細胞(iPSC)を心筋細胞へ分化させて成熟した心臓組織を得ることは、いまだにin vitroでの心臓関連疾患研究の難題である。今回G Vunjak-Novakovicたちはこの問題に取り組むため、iPSC由来の心筋細胞が収縮を開始した直後から、物理的条件を増強した。その結果、遺伝子発現や超微細構造の点で、成体の心臓組織に非常によく似た組織が得られた。しかし、その組織の電気機械的性質は、このモデルではまだ後れを取っているようであり、この成熟技術をさらに改良していく必要があるだろう。
2018年4月12日号の Nature ハイライト
材料科学:マンガンで充電池がパワーアップ
海洋科学:小氷期以降の大西洋の鉛直循環の弱化
進化学:脊椎動物のRNAウイルスの進化
構造生物学:細菌の光合成複合体の高分解能構造
構造生物学:胃の酸性化の秘密
量子物理学:ループホールの無いランダム性
植物生物学:乾いた葉からの水分損失を防ぐペプチド
幹細胞:心臓の成長を促す
組織再生:肝臓を再生する細胞は肝臓組織全体に分布している
ウイルス学:ブタでのパンデミックを引き起こしたコウモリ