Nature ハイライト
化学:遠隔C–Hのエナンチオ選択的官能基化
Nature 558, 7711
配向基を用いて特定のC–H結合で反応を起こすという考えは、強力かつ汎用的な戦略である。しかし、この戦略のエナンチオ選択的反応への拡張では、一般に配向基を活性化すべきC–H結合のすぐ近くに付けなければならないという制約が生じる。今回J Yuたちは、ラセミ配向基とキラルなノルボルネン・メディエーターを用いて、パラジウムに触媒される遠隔メタ位官能基化方法を開発した。この方法では、キラルメディエーターによってオルト位のC–Hパラジウム化中間体が非対称化され、速度論的光学分割によってエナンチオリッチな生成物が得られる。また、今回の手法では、パラジウム触媒にキラル配位子を用いる必要もない。
2018年6月28日号の Nature ハイライト
医学研究:PIK3CAの阻害によりPROSの症状が改善する
構造生物学:Gタンパク質、リガンドと受容体が作る複合体の構造
天文学:エンセラダスの氷殻下の海から放出される大きな分子
量子ナノ科学:直立した色素分子
化学:遠隔C–Hのエナンチオ選択的官能基化
惑星科学:火星の初期の急速な地殻形成
神経科学:逃げるかどうかを決めるのは
微生物学:微生物に見つかった新しいロドプシン
医学研究:膵臓がんにおける組織消耗を理解する
生化学:viperinは新しい塩基を作り出す
分子生物学:サイレンシングには協働が不可欠