Nature ハイライト
惑星科学:火星の初期の急速な地殻形成
Nature 558, 7711
始原的地殻の形成は地球型惑星の進化の重要な段階であるが、この過程が生じた時期はよく分かっていない。火星隕石から、結晶化年代が約44億3000万年前の太古の火成ジルコンが報告されており、これは火星南部の高地由来のレゴリス角礫岩起源と考えられ、再融解した始原的火星地殻を反映していると解釈されている。今回M Bizzarroたちは、年代がより古い7個のジルコン(直接年代測定されたものとして最古の火星物質を含む)について報告している。彼らは、これらのジルコンは、45億4700万年前以前の始原的マントルから抽出された濃縮された安山岩に似た地殻を受け継いでいて、火星における集積、核形成、マグマオーシャンの結晶化は太陽系形成の2000万年後以内に完了していたと結論している。
2018年6月28日号の Nature ハイライト
医学研究:PIK3CAの阻害によりPROSの症状が改善する
構造生物学:Gタンパク質、リガンドと受容体が作る複合体の構造
天文学:エンセラダスの氷殻下の海から放出される大きな分子
量子ナノ科学:直立した色素分子
化学:遠隔C–Hのエナンチオ選択的官能基化
惑星科学:火星の初期の急速な地殻形成
神経科学:逃げるかどうかを決めるのは
微生物学:微生物に見つかった新しいロドプシン
医学研究:膵臓がんにおける組織消耗を理解する
生化学:viperinは新しい塩基を作り出す
分子生物学:サイレンシングには協働が不可欠