Nature ハイライト
医学研究:膵臓がんにおける組織消耗を理解する
Nature 558, 7711
多くのがん患者が、脂肪組織と骨格筋組織の消耗である悪液質を患う。L Danaiたちは今回、膵臓がんのマウスモデルで、悪液質の根底にある機構が、膵臓の外分泌機能の変化であることを明らかにしている。これと一致して、膵臓酵素の補充で組織の消耗が改善することが分かった。しかし意外にも、膵臓腫瘍を有するマウスでは、この治療によって生存期間が短縮された。肝臓がん患者のデータからは、初期の組織消耗が生存期間の短縮とは関連しない可能性が示された。
2018年6月28日号の Nature ハイライト
医学研究:PIK3CAの阻害によりPROSの症状が改善する
構造生物学:Gタンパク質、リガンドと受容体が作る複合体の構造
天文学:エンセラダスの氷殻下の海から放出される大きな分子
量子ナノ科学:直立した色素分子
化学:遠隔C–Hのエナンチオ選択的官能基化
惑星科学:火星の初期の急速な地殻形成
神経科学:逃げるかどうかを決めるのは
微生物学:微生物に見つかった新しいロドプシン
医学研究:膵臓がんにおける組織消耗を理解する
生化学:viperinは新しい塩基を作り出す
分子生物学:サイレンシングには協働が不可欠