Nature ハイライト
材料科学:三次元印刷による階層的構造体の形成
Nature 561, 7722
三次元印刷によって、数種のポリマーや複合材料から複雑な形状や形態を作製できるようになった。今回、A StudartとK Masaniaたちは、剛直な分子セグメントが自発的に整列して異方性を生じる液晶ポリマーを用いて、市販の三次元印刷機で丈夫な印刷ファイバーを作製している。これらのファイバーは、中央部と表面とで配向度が異なるため自発的にコアシェル構造を形成するが、この異方性が生じるには単一成分しか必要としない。配向、ひいては靭性と剛性が最大になる方向が印刷経路によって決まるので、追加の成分や補強を必要とせずに、それらが最大となると期待される印刷経路に沿って、強化された印刷物を作製できる。
2018年9月13日号の Nature ハイライト
生理学:RANKLで作ったり壊したり
がん:ヒト膵臓がんの進化の流れ
素粒子物理学:進歩する反物質研究
物性物理学:スピンの長距離輸送にスピンホール効果が役立つ
材料科学:三次元印刷による階層的構造体の形成
環境科学:海水準上昇が沿岸湿地に及ぼす影響
幹細胞:皮膚再生のための再プログラム化
植物科学:わずかな違いがシグナル伝達の大きな違いにつながる
免疫学:STINGとPINK1は協働して体温を上昇させる
分子生物学:翻訳と同時に起こる複合体組み立て