Nature ハイライト
オプトエレクトロニクス:有機ラジカル発光体を用いる高効率発光
Nature 563, 7732
発光ダイオード(LED)は、一般的に無機材料でできている。有機LEDには、無機LEDよりも軽く、フレキシブルにできるという長所があると思われる。しかし、有機LEDは、電子状態の大半が光を放出しないので、一般的に性能が低く、量子効率が約25%以下に制限されることが多い。今回F Liたちは、ラジカル発光体では、発光が一重項状態や三重項状態ではなく二重項状態に起因するため、ラジカル発光体でできたデバイスには量子効率の制限がないことを示すとともに、量子効率27%の深赤色LEDを作製している。今回の二重項発光を実現する方法は、他のオプトエレクトロニクスデバイスにも応用できる可能性がある。
2018年11月22日号の Nature ハイライト
遺伝学:最新版ネッタイシマカゲノムアセンブリ
神経変性:TDP-43の集合体は正常な筋再生の際に形成されて除去される
幹細胞:骨を修復する神経堤プログラムの活性化
治療抵抗性:DYNLL1はゲノム安定性と化学療法への応答に影響を及ぼす
量子物理学:読み出し、訂正、繰り返し
オプトエレクトロニクス:有機ラジカル発光体を用いる高効率発光
光学材料:鉛を用いない白色発光
古生物学:恐竜の卵の色と模様
免疫学:T細胞の活性化と増殖におけるBH4の役割
生化学:エントロピーは化学的性質に勝る