Nature ハイライト
天文学:近傍宇宙のバリオン量の測定
Nature 581, 7809
宇宙のバリオンの大半は、拡散した状態で存在する。クエーサーの分光観測ではいくつかの視線方向をサンプリングするが、吸収線からの存在量の導出は、大きな補正、または特定の状態や位置におけるガスのサンプリングに依存する。今回J Macquartたちは、位置決定された高速電波バーストの分散度を用いて、視線方向に沿った全ての電離物質を含むバリオン量を測定している。著者たちが測定したバリオン密度は、宇宙マイクロ波背景放射から決定され、ビッグバン元素合成から要請されるバリオン密度と矛盾しない。
2020年5月28日号の Nature ハイライト
天文学:近傍宇宙のバリオン量の測定
原子物理学:放射性分子を上手に使う分光法
材料科学:ナトリウム系のプラズモニクス
ナノスケール材料:興味深い高指数ファセットの成長
材料科学:効率がほぼ100%の光触媒的水分解
古生物学:ゴンドワナテリウム類の初めての骨格化石
神経科学:患者の鼻で意識の有無を嗅ぎ分ける
疫学:軽症SARS-CoV-2感染症でのウイルス排出
微生物学:腸ウイロームの構築
免疫学:腸において胆汁酸が仲介する制御性T細胞の分化
分子生物学:ヘテロマー複合体の進化