Nature ハイライト
免疫学:腸において胆汁酸が仲介する制御性T細胞の分化
Nature 581, 7809
胆汁酸は、哺乳類の消化管に豊富に存在するステロイドであり、細菌の酵素によって広範な修飾を受ける。C Campbellたちは今回、二次胆汁酸である3β-ヒドロキシデオキシコール酸(isoDCA)が末梢で誘導される制御性T細胞の調節因子であるという証拠を示している。彼らは、この作用が、isoDCAが樹状細胞の核内受容体であるファルネソイドX受容体に及ぼす影響によって引き起こされると考えている。局所で生じた制御性T細胞の免疫抑制活性は、腸の健康に非常に重要である。この研究は、宿主と微生物の間のクロストークについての手掛かりをもたらし、また治療法の開発につながる可能性がある。
2020年5月28日号の Nature ハイライト
天文学:近傍宇宙のバリオン量の測定
原子物理学:放射性分子を上手に使う分光法
材料科学:ナトリウム系のプラズモニクス
ナノスケール材料:興味深い高指数ファセットの成長
材料科学:効率がほぼ100%の光触媒的水分解
古生物学:ゴンドワナテリウム類の初めての骨格化石
神経科学:患者の鼻で意識の有無を嗅ぎ分ける
疫学:軽症SARS-CoV-2感染症でのウイルス排出
微生物学:腸ウイロームの構築
免疫学:腸において胆汁酸が仲介する制御性T細胞の分化
分子生物学:ヘテロマー複合体の進化