Nature ハイライト
神経科学:患者の鼻で意識の有無を嗅ぎ分ける
Nature 581, 7809
脳損傷の患者で最小意識状態か無反応状態かを判別するのは難しく、患者が後に回復し意識喪失状態から覚醒する可能性を予測できる臨床指標はほとんどない。今回N Sobelたちは、重度の脳損傷患者で「におい嗅ぎ反応(sniff response)」を調べることで、嗅覚が意識のバイオマーカーになり得ることを示している。患者がにおい嗅ぎ反応を示したか否かは、その患者が最小意識状態なのかどうかを示しており、さらには将来意識を回復するかどうかの信頼できる指標になっていた。
2020年5月28日号の Nature ハイライト
天文学:近傍宇宙のバリオン量の測定
原子物理学:放射性分子を上手に使う分光法
材料科学:ナトリウム系のプラズモニクス
ナノスケール材料:興味深い高指数ファセットの成長
材料科学:効率がほぼ100%の光触媒的水分解
古生物学:ゴンドワナテリウム類の初めての骨格化石
神経科学:患者の鼻で意識の有無を嗅ぎ分ける
疫学:軽症SARS-CoV-2感染症でのウイルス排出
微生物学:腸ウイロームの構築
免疫学:腸において胆汁酸が仲介する制御性T細胞の分化
分子生物学:ヘテロマー複合体の進化