Nature ハイライト

神経科学:患者の鼻で意識の有無を嗅ぎ分ける

Nature 581, 7809

脳損傷の患者で最小意識状態か無反応状態かを判別するのは難しく、患者が後に回復し意識喪失状態から覚醒する可能性を予測できる臨床指標はほとんどない。今回N Sobelたちは、重度の脳損傷患者で「におい嗅ぎ反応(sniff response)」を調べることで、嗅覚が意識のバイオマーカーになり得ることを示している。患者がにおい嗅ぎ反応を示したか否かは、その患者が最小意識状態なのかどうかを示しており、さらには将来意識を回復するかどうかの信頼できる指標になっていた。

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