Nature ハイライト

物性物理学:グラフェンにおける相関駆動トポロジカル相

Nature 589, 7843

結晶物質にはさまざまなトポロジカル相が観測されており、その一例として量子ホール効果が知られている。しかし、強い電子–電子相互作用からトポロジカル相が出現することはまれであり、その大半は高磁場の存在下で報告されている。今回S Nadj-Pergeたちは、魔法角ねじれ2層グラフェンにおいて、低磁場下での相関駆動トポロジカル相を報告している。こうした相は、量子ホール領域に生じる無散逸エッジチャネルの量を与えるさまざまなチャーン数によって特徴付けられる。今回の結果は、超伝導の原因であるモアレグラフェンにおける強相関が、トポロジカルに非自明な相の原因にもなり得ることを実証するものである。

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