Nature ハイライト
コロナウイルス:SARS-CoV-2を感染させたK18-hACE2マウスはCOVID-19のさまざまな症状を発症する
Nature 589, 7843
S Perlmanたちは今回、K18-hACE2マウスが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の有用なモデルであり、嗅覚障害など、さまざまな症状を発症することを報告している。K18-hACE2マウスに重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)を感染させると、重度の肺炎と脳への感染、ならびに血栓症と血管炎が引き起こされた。マウスにCOVID-19患者の回復期血漿を投与すると、致死性の疾患に対する保護作用が見られた。著者たちはまた、マウスが感染後初期に嗅覚障害を発症することを示している。このマウスモデル系は、SARS-CoV-2対策の研究に役立つだろう。
2021年1月28日号の Nature ハイライト
実験物理学:ミューオンヘリウムにおける精密な核測定
物性物理学:グラフェンにおける相関駆動トポロジカル相
化学:光を用いる炭素と水素の標識化
気候科学:古気候の証拠の解釈の見直しによって示された完新世の長期的な温暖化
生態学:外洋性サメ・エイ類個体群の世界的縮小
植物科学:発生から派生した共生
血液:辛い食物は造血幹細胞の血液への動員に役立つ
創薬:多剤耐性菌に二重の打撃を与える
コロナウイルス:SARS-CoV-2を感染させたK18-hACE2マウスはCOVID-19のさまざまな症状を発症する
生物工学:早老症の塩基編集による治療
構造生物学:アドヒージョン受容体の構造