Nature ハイライト

構造生物学:アドヒージョン受容体の構造

Nature 589, 7843

接着(アドヒージョン)に関わるGタンパク質共役受容体(GPCR)群はこの受容体クラスの主要なファミリーだが、構造の詳しい特徴はまだ明らかにされていない。アドヒージョンGPCRは大きな細胞外ドメインや高い定常活性、自己タンパク質分解により切断されることのある領域やシグナル伝達経路の活性化などの点で他のクラスと区別される。今回J Sunたちは、アドヒージョンGPCRであるGPR97について、Goタンパク質との複合体が抗炎症薬ベクロメタゾンと結合した状態の構造を報告している。この研究により、GPR97が活性化とシグナル伝達過程を仲介する仕組みが明らかになり、Goのパルミトイル化が結合に必要であることが分かった。

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