Nature ハイライト
ナノスケール材料:最大限のドーピング
Nature 572, 7771
従来の化学ドーピングによって高分子半導体に電荷を加えられる能力は、高分子とイオンドーパント種の間の酸化還元電位によって制限されている。今回、渡邉峻一郎と山下侑(東京大学ほか)たちは、系に第二のイオン種を導入することによってこの制限を克服できる方法を示している。この第二のイオンは、従来のドーパントイオンと効果的に入れ替わるが、酸化還元電位の制約を受けない。結果として、ドーピングレベルを劇的に高めることができ、さらに電気伝導性と安定性も向上する。
2019年8月29日号の Nature ハイライト
エレクトロニクス:カーボンナノチューブのマイクロプロセッサー
生化学:ずっと未発見だったミトコンドリアのATP感受性K+チャネルが確認された
代謝:褐色脂肪組織を介した熱産生は分岐鎖アミノ酸の取り込みに依存する
物性物理学:ニッケル酸化物超伝導体
ナノスケール材料:単一分子を通る熱流の測定
ナノスケール材料:最大限のドーピング
進化学:哺乳類では代謝率と体温は進化的には相関していない
再生生物学:プラナリアの分裂を介した再生の制御
微生物学:体の中で作られるプロバイオティクス
関節炎:関節で保護バリアを形成するマクロファージ
分子生物学:CTCFパラログであるBORISのがんでの働き