Nature ハイライト

無機化学:カリホルニウムの化学

Nature 599, 7885

超ウランアクチノイド元素は、希少で放射能があるため、その化学的性質の綿密な調査が長く制限されてきた。中でもカリホルニウム(Cf)は、マイクログラム以上の量が入手できる超ウランアクチノイド元素の中で最も重い元素である。今回A Gauntたちは、全2 mgの249Cfから得た、Cf–C結合を有するCf錯体の高難度合成、構造的特性評価、分光学的特性評価について報告している。今回の研究では、カリホルニウム錯体自体の評価、そして特にそのCf–C結合とCf–Cl結合の特性評価と、最新の理論解析を併用することによって、周期表の研究が進んでいない領域における化学結合について基本的理解が深められた。

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