Nature ハイライト

航空宇宙工学:ヨウ素を推進剤にしたエンジン

Nature 599, 7885

ヨウ素電気推進システムNPT30-I2の飛行モデルの、真空チャンバー内での燃焼試験の様子。
ヨウ素電気推進システムNPT30-I2の飛行モデルの、真空チャンバー内での燃焼試験の様子。 | 拡大する

Credit: ThrustMe

宇宙船の電気推進システムは、気体のイオン化時に形成されるイオンの静電加速を用いている。最適な原子種はキセノンだが、希少かつ高価で加圧して貯蔵する必要がある。今回D Rafalskyiたちは、ヨウ素を用いた推進システムによって小型衛星の軌道上操作に成功したことを報告している。二原子ヨウ素は、固体として貯蔵され、より高いイオン化効率を達成することが示された。今回の実証は、宇宙産業における代替推進剤の採用を促す可能性がある。

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