Nature ハイライト
航空宇宙工学:ヨウ素を推進剤にしたエンジン
Nature 599, 7885
宇宙船の電気推進システムは、気体のイオン化時に形成されるイオンの静電加速を用いている。最適な原子種はキセノンだが、希少かつ高価で加圧して貯蔵する必要がある。今回D Rafalskyiたちは、ヨウ素を用いた推進システムによって小型衛星の軌道上操作に成功したことを報告している。二原子ヨウ素は、固体として貯蔵され、より高いイオン化効率を達成することが示された。今回の実証は、宇宙産業における代替推進剤の採用を促す可能性がある。
2021年11月18日号の Nature ハイライト
物性物理学:2つの物質の界面のフォノンの測定
航空宇宙工学:ヨウ素を推進剤にしたエンジン
無機化学:カリホルニウムの化学
気候科学:地表面温度パターンの持続性を変えると予測される気候変動
生理学:メラノコルチン3受容体が栄養の充足を思春期のタイミングと結び付ける
神経科学:宝の地図は眼窩前頭皮質にあり
微生物学:細菌相、胆汁酸、長寿
免疫学:重症疾患に対する有効性を高めたFc最適化抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体
細胞生物学:プロテアソームの核への道のり
分子生物学:RNAを介するトランスポゾン挿入機構
構造生物学:未変性のグリシン受容体はどんな格好なのか