Nature ハイライト

構造生物学:未変性のグリシン受容体はどんな格好なのか

Nature 599, 7885

グリシン受容体(GlyR)は脳や脊髄での速い抑制性シグナル伝達に関わる塩素イオンチャネルで、運動を調節している。再構築されたGlyRからすでに多くのことが解明されているが、未変性の受容体は複数のサブユニットで構成されており、それぞれが異なった薬理学的性質、シグナル伝達特性を持っている。今回H ZhuとE Gouauxは、ブタの脊髄と脳幹から直接単離されたGlyRの構造を明らかにしている。ホモマー、ヘテロマーの両方に加えて、部分的に会合したいくつかの複合体種が明らかになり、これらは受容体の集合について調べる手掛かりになりそうだ。またこれらの結果から、GlyRの主な集合形態は、βサブユニット1個に対しαサブユニット4個という形であることが分かった。

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