Nature ハイライト

地球:地震空白域に注意せよ

Nature 467, 7312

チリで最近起きたマグニチュード8.8のマウレ地震の震源近傍で得られた地震データおよびGPS観測の解析を、アンデス沈み込み帯のモデル化と組み合わせて、この地震の詳細な描像が得られた。この地震は、1835年以来大きな地震が起きていなかった断層上の「地震空白域」で起きたもので、1835年以後この地域に蓄積されていた応力の大部分を解放したと考えられる。今回の結果は、単一アスペリティ規模の地震時すべりの不均質性と、それによる将来の大地震の可能性は、測地学的観測によって予想できるだろうことを明らかにしている。

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