Nature ハイライト
材料:熱で発電する新材料
Nature 489, 7416
熱電材料を用いることにより、熱を電気エネルギーに変えたり、その逆に電気エネルギーを熱に変えたりすることができる。今回、バルク熱電材料である半導体テルル化鉛(PbTe)の構造を工夫することによって、熱電性能が大幅に高められている。3つの異なる長さスケールでフォノン散乱が実現された。PbTeに、原子スケールでのドーピング、ナノメートルスケールのエンドタキシャル析出、メソスケールでの粒界構造が導入されて、熱伝導率が劇的に減少し、非常に高い熱電性能指数が達成された。今回の成果は、廃熱回収用の先端的熱電材料の設計に役立つ可能性がある。
2012年9月20日号の Nature ハイライト
物性:ボースグラス相を調べるよい方法
神経科学:ナトリウムチャネル変異体と自閉症の関連
宇宙:重力レンズでとらえた若い銀河
材料:熱で発電する新材料
気候:午後の雨
社会心理学:寛大さはタイミングの問題
生態:蘚類とトビムシの長い付き合い
脳:注意の中心的領域は脳のどこに?
発生:神経筋接合部からの誤ったシグナル
医学:マラリア抵抗性の遺伝的シグナル
遺伝:低分子RNAを介して受け継がれる生殖系列の不死性