Nature ハイライト

材料:熱で発電する新材料

Nature 489, 7416

熱電材料を用いることにより、熱を電気エネルギーに変えたり、その逆に電気エネルギーを熱に変えたりすることができる。今回、バルク熱電材料である半導体テルル化鉛(PbTe)の構造を工夫することによって、熱電性能が大幅に高められている。3つの異なる長さスケールでフォノン散乱が実現された。PbTeに、原子スケールでのドーピング、ナノメートルスケールのエンドタキシャル析出、メソスケールでの粒界構造が導入されて、熱伝導率が劇的に減少し、非常に高い熱電性能指数が達成された。今回の成果は、廃熱回収用の先端的熱電材料の設計に役立つ可能性がある。

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