Nature ハイライト
構造生物学:IFITタンパク質によるウイルスRNAの認識
Nature 494, 7435
IFIT(interferon-induced proteins with tetratricopeptide repeats)は、自然免疫系の抗ウイルス因子である。最近の研究ではIFITがRNAセンサーとして働く可能性が示されており、今回B Nagarたちが5′末端にリン酸基を3個持つウイルスRNA(PPP-RNA)をIFITが特異的に認識する仕組みの構造基盤を明らかにした。ヒトIFIT5、PPP-RNAとIFIT5との複合体、IFIT1のアミノ末端断片の結晶構造から、三リン酸基はIFITタンパク質の深いポケットにきちんとはまり込み、RNAの最初の3ヌクレオチドもそこに収まることがわかった。
2013年2月7日号の Nature ハイライト
遺伝:カンジダ菌には半数体もある
構造生物学:IFITタンパク質によるウイルスRNAの認識
宇宙:超新星爆発に先立つ高エネルギー質量放出
工学:磁気を用いた論理の魅力
工学:長期DNAアーカイブは理にかなう
気候:北半球が南半球の退氷に及ぼす影響が確認された
生化学:TMC-1タンパク質による塩の感知
細胞:iPS細胞への免疫応答は起こらない
医学:iPS細胞を使った成人発症型疾患モデル
発生:初期胚中の三次元構造