Nature ハイライト

構造生物学:テロメラーゼの構造を解明

Nature 496, 7444

真核生物の線状の染色体の両端は、テロメラーゼと呼ばれるリボ核タンパク質複合体の働きによって維持されている。J Feigonたちは、ずっと以前から解明が待たれていた繊毛虫テトラヒメナ(Tetrahymena thermophila)のテロメラーゼの構造を、電子顕微鏡法によって決定した。さまざまな成分の結晶構造のモデル化によって、その触媒コアが明らかになり、サブユニット間の相互作用が解明された。また、この酵素のin vitroでの完全な再構築も行われた。その構造から、リボ核タンパク質触媒コア構造の詳細が新たに解明され、テロメラーゼとテロメアを結びつけ、テロメラーゼの連続反応性の基盤となるホロ酵素サブユニットの配置が明らかになった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度