Nature ハイライト
宇宙:土星の環と大気をつなぐ雨
Nature 496, 7444
以前から、土星とその環の間には磁気的な結びつきがあると考えられてきた。これによって、土星の電離圏で観測される予想外に低い電子密度と高温などの現象を説明できる可能性がある。今回、この「ミッシングリンク」が観測された。W. M. Keck II望遠鏡によって土星の衛星子午面から得られた近赤外スペクトルデータは、土星の上層大気表面の3分の1に広がるのに十分なだけの帯電した水が環から電離圏へ輸送されていることと一致している。この環からの「雨」は、環と土星を電磁的に結びつけており、上層大気の化学的性質を全球的に変動させる原因となる。
2013年4月11日号の Nature ハイライト
植物科学:分裂組織活性化における栄養素の役割
構造生物学:テロメラーゼの構造を解明
宇宙:土星の環と大気をつなぐ雨
物性:フォトニック・トポロジカル絶縁体
気候:北半球高緯度域の温暖化
気候:河川はどのように基盤岩を通って流れるのか?
生態:タンパク質をリサイクルする海洋古細菌
神経科学:相反する複数の神経入力が不安を生み出す
細胞:多能性はどれほど多能なのか?
構造生物学:MATE薬剤輸送体の構造